
創造を楽しもう
トヤマが主に手がけているのは、最先端科学の研究・実験現場で使われる実験装置。ひとつひとつがオーダーメイドで製作されています。多くの場合、図面も無く仕様や要望だけ決まった状態から始まり、研究者との対話を重ねながら創意工夫、試行錯誤を重ねて会社一丸となって装置を作っています。
今時の自動化や効率化と言った単語とはかけ離れているかもしれません。それでも泥臭く愚直にこのやり方を続けているのは、正解のない課題に向き合う中でしか得られない経験や楽しみがあるからです。
トヤマが携わっている領域
プロジェクトストーリー
Coming Soon…
トヤマのキーテクノロジー
科学者の皆様に寄り添い続けて70年以上。
トヤマは、研究・実験の現場で使われる装置づくりを続けてきました。
トヤマの技術は、最先端科学者のニーズを形にするため、
多くの試行錯誤を繰り返すことによって蓄積されたナレッジそのものです。
超高真空技術
粒子加速器をはじめ、半導体や核融合、ナノスケールでの物性研究等、最先端科学の分野で超高真空技術が不可欠になっています。トヤマは、日本の真空技術の黎明期から今日に至るまで、常に真空技術の第一線で仕事をしています。
超高真空~極高真空(真空度:10-6~10-9 Pa)の装置を仕上げるには、真空度に応じた適切な材料の吟味や加工・溶接、表面処理やクリーニング、真空ポンプ類の選定が大切です。また、真空内に運動機構、加熱・冷却や電気・光学的な機能を導入するため、メカ・電機・制御の総合的な設計と、真空のノウハウに裏付けされた製造技術が必須です。作業環境も重要で、複数のクリーンルームや恒温室を利用して組立調整、検査を行います。トヤマではこれらをベースにして、真空中での搬送や精密な位置決め、薄膜形成や各種分析技術も自社で網羅しています。
一品物の真空装置は、案件ごとに異なる仕様や制約に対応する真空シール技術が一つの鍵となります。精密なTIG溶接だけでなく、大型の真空熱処理炉を使った真空ろう付けや、電子ビーム溶接、摩擦攪拌接合等を駆使しますが、ここには、自動制御の機械では真似のできない職人技が必要です。人間の感性と実践的な経験も加味して最先端の装置を提供するのが、トヤマの超高真空技術です。

クリーンルームを3部屋完備

大型の真空熱処理炉を完備
エンジニアリング技術
トヤマが手掛ける放射光ビームライン装置には、より高い空間分解能・エネルギー分解能・安定性が求められます。厳しい要求に応えるためには、単に高性能な光学素子を製造するだけではなく、光学・機械・制御・解析・電機といった複数の要素を総合的に最適化する必要があります。
トヤマでは、各装置のコンセプト・仕様の構想段階から研究者と共に検討を進めます。三次元CADを駆使しイメージを共有しながら詳細設計へ移行します。詳細設計段階ではシミュレーションを通じて、製品の性能や信頼性を確認するための解析を行う際に、ANSYSという有限要素法(FEM: Finite Element Method)ソフトウェアを使用し、高度な解析(構造解析・熱解析・振動解析)を実施することで、装置等の光学素子やその支持構造、真空容器、遮蔽装置などの設計・製造に活用しています。その他にも、装置を安全かつ正確に動かすために必要な電源系統図・単線結線図や制御盤などの電機設計や装置の特性に合わせて制御機器(PLC、IPC、PC)や使用言語(ラダー、ST(Structured Text)、Python、C++、LabView)の選定を行い、詳細な制御仕様やGUI(Graphical User Interface)などもカスタムメイドでソフトウェア作成をしています。
放射光ビームライン装置の据付調整の際には、光を単なる「光線(1本の線)」としてではなく、波としての性質(干渉や回折など)を考慮した「波動光学」として捉え、コンピューター上で徹底的なシミュレーションを行う技術が活用されています。これにより、実際の装置を製作する前に、光がどのように進み、どう集光するかを完璧に予測し、装置システム全体を最適化します。トヤマでは、既存の市販ソフトに頼るだけでなく、自社の目的に最適な「専用のシミュレータ」を社内で独自に開発・プログラミングまで行っています。この内製化されたシミュレーション技術こそが、他社には真似できないトヤマの大きなアドバンテージです。
このように複数の要素を考慮し構築された装置であっても、誤差解析が欠かせません。マイクロメートル(μm) ~ナノメートル(nm)の精度が求められる装置には、光学素子の加工誤差、位置決め誤差、熱変動、振動など多数の誤差要因が最終性能に大きく影響を及ぼします。トヤマでは、これらの誤差要因も定量的に解析し、各要素の許容される誤差の割当量(エラーバジェット)を最適に配分することで、必要性能を確実に達成すると同時に、コスト優位性を持った装置づくりを可能にしています。また、社内に製造現場を持っているからこそ、最終的な位置決め精度を確保できるだけでなく組立計測工程における評価結果を設計にフィードバックすることで改良を重ね、ノウハウとして蓄積することで、設計製造技術を継続的に高度化し、様々な高性能な装置づくりに役立てています。
新世代放射光施設による高コヒーレント光源の発展や、光学素子製造技術のさらなる進化に伴い、ユーザーから求められる性能は益々高度化してきます。最先端科学技術が進化に伴い、それをモノづくりで支えるトヤマの設計製造技術も一歩先を行く高度化を続けていかなければなりません。トヤマは、常に最先端のその先を見据え、技術をアップデートし続けていきます。
高精度加工技術
モノづくりの基本である高精度機械加工技術は、トヤマの高精度装置作りを支える原点であり、確固たる加工技術があるからこそ、高品質かつ高性能な装置作りが実現できています。
トヤマは、エンジニアリングに強みを持ちながらも、製造現場を有しており、ダイヤモンドバイト等の切削工具を用いて形状精度や表面粗さをナノメートル(nm)単位で制御する超精密旋盤の他、大型・門型のマシニングセンタ、NC旋盤、ワイヤー放電加工機や大型複合機などの工作機械を使い分けながら、理屈だけで描かれた図面では達成できない、高精度なモノづくりをエンジニアリングと製造現場が一体となって実現しています。
最先端科学技術分野の加速管用部品では、加工技術の限界を超えるような1ミクロンメートル(μm)以下の極めて厳しい精度・公差が求められたり、加工方法自体の検討が必要となる複雑かつ特殊な形状が求められたりすることも少なくありません。
特に、超高真空下で使用される真空容器には精度を求められることが多く、溶接から機械加工への多工程を経て緻密に製品を仕上げていく必要があります。球体形状の真空容器や長尺部品など、難易度の高い特殊形状の加工が必要な場面では、対象となるワーク(加工品)の加工歪みを考慮した固定方法を考え、豊富な治工具類を適切に用いる熟練工の技術者がトヤマのモノづくりを支えています。こうした難易度の高い要求に継続的に応え続けるためにも、長年にわたって培ってきた匠の技術の伝承をはかり、世代を超えて高精度な装置作りに取り組んでいます。


高精度加工技術が必要な装置の一例:パーマロイ製球状真空チャンバー
高精度メカ技術
トヤマが手掛ける実験装置の多くは、マイクロメートル(μm) ~ナノメートル(nm)単位の精度が要求され、大気や超高真空下で使用されています。装置の各駆動部においては、位置決め精度、再現性、安定性が求められますが、設計図面通りに組み立てるだけでは要求値の高い仕様を満たすことができません。そのため、計測機器を使用し都度精度を確認・調整を繰り返しながら組立を行います。
時には装置の分解・追加工を交えながら組立と計測を入念に反復し微調整を繰り返すことで、高精度を要求される仕様を満たすことが可能になります。計測時には、レーザー干渉計、オートコリメーター、レーザー変位計を駆使し、装置の精度及び安定性を確保します。
理屈では解決できない高精度なモノづくりの難局面が集中する組立作業では、多様な実践の中で経験豊富な技術者達の現場力 と組立と計測技術の融合により製品を作り上げています。
トヤマの社屋周囲は静寂且つ地盤が強固で、精密な計測時に振動・騒音等の外乱要因の影響を受けることが少ないため、装置の性能評価に適した環境が整っています。

クサビステージ機構

クサビステージとそれを使ったミラー調整機構の3Dイメージ図
高精度アライメント技術
放射光施設では、光学機器をビームライン(光の通り道)に設置・据付する際に非常に高い精度が求められます。その要求精度を満たすため、レーザートラッカー、トータルステーション(セオドライト)などの光学式計測機器を駆使し、据付精度±0.1mmという高精度な据付・調整を実現しています。これは、電子から発生した放射光をそれぞれの構成機器を適切に制御し試料を観察する最下流の実験装置まで導く必要があるからです。
トヤマでは、装置据付時に仮想光軸上にレーザー発振器を設置し、照射したレーザー光を各光学機器で調整し実験装置まで適切に導光出来ていることを確認・検証します。これにより、実際に放射光が入射した際には、わずかな調整のみで実験装置まで安定して導光させることが可能です。
現地において、各機器の特性を理解し前後の装置との位置関係、整合性をも考えながら精度高く装置を並べていくトヤマの据付技術は独自性の高い卓越した技能・現場力であり、熟練技術者の監督の下、各現場の環境に合わせた計測機器を駆使し、迅速に責任を持って対応しています。

オリジナル治具を使用し、光軸基準点を転写

セオドライトで測定

レーザートラッカーで測定
上述している「超高真空技術」「エンジニアリング技術」「高精度加工技術」「高精度メカ技術」「精密アライメント技術」は相互に影響し、時に補完し合うことで、高性能な実験装置づくりを実現させています。モノづくりの上流から下流まで一貫して自社内で対応することができ、高精度のメカだけでなくユーザーインターフェース(UI)を含むシステム周りを総合的に提案できることはトヤマの強みでもあります。図面通りにつくるだけにとどまらない、装置を使うユーザーのことを最優先に考えるトヤマだからこそできる技術力を結集し、モノづくりに真摯に向き合っています。
創業以来半世紀以上にわたり、一品物のモノづくりに拘り培ってきた他社とは一線を画す総合技術力は、トヤマの優位性、ユニークさの根本となっています。モノづくりの現場では、装置の特性や目的を把握し、多様な実践の中で他工程をも深く理解する経験豊富なマルチスペシャリストと呼ばれる技術者達が研究者の良きパートナーとして活躍しています。
「研究者達をモノづくりで支え、最先端科学技術に貢献したい」「極限の精度を自らの手で実現し、高性能の装置を生み出したい」そんなトヤマのエンジニア達の純粋な情熱と飽くなき探究心が、未来を切り拓くテクノロジーを支え続けます。
トヤマの仕事で身に付くこと
製造業の現場では、効率化やDXが進み、決められた手順に沿って進める仕事も増えています。
一方、トヤマが手がけているのは、仕様が定まっていない装置をゼロから考える仕事です。
「なぜそうするのか」を理解していなければ、次の判断に進むことができません。
失敗や試行錯誤を通じて自ら考える経験を重ねることで、状況を読み、発想し、
人を巻き込みながら課題を突破していく総合的な力が身についていきます。
その違いは、数年後に確かな差となって現れます。
トヤマが大事にしている3本柱
トヤマが大切にしているのは、個性や感性に素直であることです。 自分の違和感や好奇心を起点に探究を続けることで、他にはない問いや視点が生まれます。その積み重ねが独自の仕事につながり、結果として社会にとって意味・価値を生み出すことができると考えています。 特に一品一様の製品づくりでは、仕様という「解」はあっても、そこに至るまでの道筋は一つではありません。毎回異なる状況の中で想像力を働かせ、考え続けることが求められます。 トヤマは、一人ひとりが自分に正直に、やりたいことや探究したいことに向き合える環境を大切にしています。

我々の会社はいわば人間を磨くための道場です
我々の会社はいわば人間を磨くための道場です

トヤマの仕事を知る
トヤマの手がける装置の多くは、仕様が固まりきっていない研究開発向け装置です。お客様の課題解決や要望というゴールを目指して、材料や構造、加工方法、組み上げ方などをゼロベースから検討していきます。
研究の最前線では、実験条件そのものが手探りで決まることも少なくありません。要求される仕様も、過去の事例や仮説に基づいた「暫定的な数値」からスタートするケースが多くあります。そのため、一人の判断や一部門の知見だけで最適解にたどり着くことはできません。営業、エンジニアリング、製造、品質管理など、各部門が立場を越えて意見を出し合い、チームとして最適な方法を探っていきます。担当外だから関わらない、という線引きはありません。
装置づくりの工程全体に関わる経験を重ねることで、自ら考え、判断できるマルチスペシャリストへと成長できる環境があります。
各工程での部門毎の業務例
下の部門をクリックすると、それぞれが工程ごとにどのような業務で関わっているかが表示されます。
お客様からの引き合い、ご相談
研究・開発に携わるお客様のアイデアやプランについて耳を傾けることから始まります。これまで関係を築いてきたお客様や、他社では対応が難しいとして紹介されるお客様からご相談いただくことがほとんどです。たとえ解析ツールを用いた万全な基本設計があっても“かたち”にできない難易度の高い案件をお受けすることが多く、トヤマではこの段階から各分野の経験や蓄積されたデータを持ち寄って担当者が集まり、社内での打ち合わせを重ねながら実現方法の検討を行います。
ご要望のヒアリング
設計観点から方法検討
製造・加工方法の検討
調達・工程観点から納期検討
計測方法の検討
設計・開発・調達
ヒアリング内容をもとに、装置全体の設計・開発を進めます。トヤマでは基本設計はもちろんながら機構設計、プロセス制御、インターロック、データ処理などシステムの構築まで一貫して受注できる体制が揃っています。各分野の検討を並行して行いながら図面をまとめていきます。最新鋭のCAD / CAEを導入しており、ネットワークでデータを共有しながら進めていきます。 また、この段階から工程や調達の計画、検証方法の計画まで含めて、チームで装置づくりの段取りを組み立てていきます。
お客様とのやりとり
機構・技術設計
製造成立性の検討
材料調達、工数の確保
構造設計時点での品質検査
製造・組立
設計内容をもとに、装置の製造・組立を行います。熟練した技術とNC工作機械を活用した高精度な機械加工を組み合わせ、ミクロン単位の精度まで追い求めます。図面どおりに作るだけでなく、現場での判断や工夫を重ねながら、多岐に渡る製造工程を組み合わせて進めていきます。 加工を終えるといよいよ組立です。ここでは設計、機械加工、組立など部署の垣根を取り払い、調整を行っていきます。その中でも多様な実践の中で他工程をも深く理解しているマルチスペシャリスト達が活躍しています。”経験・勘・根気”そして関連部門との”連携”が重要となる極めて人間的な工程がこの組立です。組立後に物理的に隠れてしまう部分の検証はこの時点で確認を行います。
お客様とのやりとり
現場からの改善指示対応
加工、溶接、組立
作業指示、物流調整
パーツ・ユニット単位での検査
品質検査
装置づくりの過程に応じて、品質検査を行います。要求される性能や精度を満たしているかを確認するため、設計・製造と連携しながら、検証方法の検討や確認を進めていきます。装置の特性に応じて各種試験や測定を行い、工程の途中で確認を行うこともあります。こうした検証を積み重ねながら、装置全体の品質を担保していきます。超高真空装置のベーキング、到達真空度測定、残留ガス分析や、駆動メカのレーザー干渉計を用いた精度測定など、一歩踏み込んだ試験検査まで承ります。
お客様とのやりとり
検査結果を受けて改善
検査結果を受けて改善
追加工程の調整
各種試験・検査
据付調整
完成した装置をお客様の現地へ搬入し、据付・調整を行います。高精度のアライメントを必要とする装置も多く、測量や位置合わせを含め、現地に技術者を派遣し装置が本来の性能を発揮できる状態まで仕上げます。設計や製造を担当した本人が立ち会い、状況に応じて調整・対応を行います。想定外のトラブルが発生することもありますが、その場で判断し、装置を立ち上げるところまで対応します。
現地立ち会い
現地据付調整
現地据付調整、進捗確認
進捗確認、不足品の手配
現地据付調整
現在募集していないポジションについても、
ご経験やご希望に応じて検討できる場合があります。
仕事内容に関するご質問やご相談は、お気軽にお問い合わせください。
人を知る
Coming Soon…
環境を知る
技能は一人では磨けません。
専門家や先輩、仲間から学び、現場で試し、失敗を重ねながら身に付けていくものです。
トヤマでは技術者が技能を磨き続けられる環境を大切にしています。

















